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建設現場管理:木田社労士事務所
第1回 請負契約
不良・不適格業者と
呼ばれないために

第1回 請負契約

建設工事に関連する契約には請負契約、労働契約、委任契約などさまざまな契約方式がありますが、いかなる名義を用いた契約であっても、実質的に建設工事の完成を目的として締結する契約はすべて建設工事の請負契約とみなされます。

[1] 請負契約の目的は仕事を完成させること
建設業の請負契約について、建設業法第24条には、「委託その他何らの名義をもってするを問わず、報酬を得て建設工事の完成を目的として締結する契約は、建設工事の請負契約とみなして、この法律の規定を適用する。」とあります。
つまり、請負契約の目的は、請負人が引受けた仕事を「完成させる」ことであり、特約がない限り、その仕事を誰がどのような方法で完成させるかは問題にされません。また報酬も目的物を完成し、その引渡しをすると同時に支払えばよく、もし請負人が行なった仕事が不完全な場合には、注文者は請負人に対して相当な期間を定めてその不完全な点を是正するよう請求し、あるいは損害の賠償を請求することができます。

[2] 請負契約とみなすための条件
建設業では、実質的には労働者であるにもかかわらず、請負と称して、それらの者を使用者の指揮命令下で労働に従事させる場合が少なくありませんが、請負契約とみなすためには、次のすべての条件を満たしていなければなりません。
職業安定法では、「労働者を提供しこれを他人の指揮命令を受けて労働に従事させる者は、たとえその契約の形式が請負契約であっても、次の各号のすべてに該当する場合を除き、労働者供給事業を行う者とする。」と定めています。
< 請負契約とみなされるための条件 >
(1) 作業の完成について事業者としての財政上および法律上のすべての責任を負うものであること。
(2) 作業に従事する労働者を指揮監督するものであること。
(3) 作業に従事する労働者に対し、使用者としての法律に規定されたすべての責任を負うものであること。
(4) 自ら提供する機械、設備、器材(業務上必要な簡易な工具を除く。)もしくはその作業に必要な材料、資材を使用しまたは企画もしくは専門的な技術、若しくは専門的な経験を必要とする作業を行うものであって、単に肉体的な労働力を提供するものでないこと。

[3] 下請契約と見なすための判断基準
下請契約とは「建設工事を他の者から請負った建設業を営む者と他の建設業を営む者との請負契約」とされています。これは建設業のすべての下請契約を指し、いわゆる孫請け以下の関係における請負契約も下請契約になります。また下請契約の当事者となり得るのは「建設業を営む者」とされていますので、建設業の許可を持たずに建設業を営む者同士の間の契約も下請契約とみなされます。
建設業の請負契約は建設工事の全部または一部を完成する目的で締結される契約なので、建設工事の完成と直接関係のない請負行為等を目的とする契約は、建設業法でいう下請契約には該当しません。

[4] 施工体制台帳への記載に迷う契約の判断基準
施工体制台帳への記入にあたって、下請契約かその他の契約か判断に迷うようなケースも多く見られます。そのような場合には契約の名称にとらわれることなく、実態により判断する必要があります。
(以下は、国土交通省の「建設業相談事例 Q&A」から引用)

>> 納入資材運送業者との契約
資材の輸送に止まらず、搬送した資材の据付作業まで契約範囲に含まれている場合については、施工体制台帳の記載が必要です。資材の搬送のみの場合については、施工体制台帳への記載は不要です。


>> クレーン業者・コンクリートポンプ車業者(オペレータ付き)との契約
クレーン業者等に対しオペレータ付きでリース契約する場合、当該契約の内容が重量物の揚重運搬配置等を行う工事で、当該工事の完成を目的としている場合には、施工体制台帳への記載が必要です。
単なる労務提供である場合については、施工体制台帳への記載は要しませんが、建設作業員の派遣を禁じている労働者派遣法に抵触するおそれがありますから、詳細は労働基準監督署で確認してください。

>> 生コン輸送業者との契約
契約の範囲がコンクリート型枠へのコンクリート圧送や打設まで含むものとなっている場合には施工体制台帳の記載が必要です。契約の範囲が工事現場へのコンクリートの輸送にとどまるものであれば、記載は不要です。


>> 警備会社との契約
建設工事を請負うものではないので原則として記載する必要はありません。ただし、国土交通省発注工事等、発注者によっては仕様書等で警備会社について施工体制台帳へ記載することを求めている場合があります。その場合は、発注者の指示に従ってください。

 
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